研究日誌

Research

2023-08-06

小さな空間を生むカーテン ~新しいマドギワをつくる~

前回記事「Collaborate Kinetic Architecture ~協力的で民主的な建築を目指したパビリオンデザイン~」に引き続き、私は折紙の持つ可能性について興味がありました。そのさらなる応用先としてカーテンが面白くなるのではないかと考え、人生最後の夏休み(?)にて自主制作したものです。

1.制作にいたる背景
私は大きな公園沿いの賃貸マンションの2階に住んでいます。ベランダもあるため、外部からの視線はほとんど気になりません。ある日、ベランダに干している洗濯物を視界に入れず、公園の木々だけを見ることが出来ないかと考え、カーテンの上部のみ原型を留められる程度に切りました。と、同時にその思惑が周囲から見た人にも伝わってほしいと思いました。この試作を通じて、外部環境を享受し、内外を繋いでいる「窓際」はもっと豊かな場所であるはずで、環境の調停役としてのカーテンには大きな可能性があると考えました。




2. 既存カーテンの観察と折紙カーテンの作成
ここで、既存のカーテンについて考えてみます。使用される主要な種類のカーテンは、左右開閉型のレース(薄生地)カーテンとドレープ(厚生地)カーテンです。主な機能は視界と光量の調節ですが、面でのみ調節するが故、調整の自由度が低いです。そのため、室内外の関係性が微細に調整されず、窓際の使われ方は非常に均一ではないでしょうか。また、レール部分に注目するとカーテンの形状には多くのパラメータが関係していることが分かります。そこでこれら2つの課題と可能性に対して、パラメトリックな折紙でつくられたカーテンによって立体・空間的に内外を調整出来れば、もっと豊かなマドギワになると考え作成しました。





3. 各住戸への提案
今回作成した折紙カーテンの写真を切り抜き、賃貸といった大衆的な住戸にて様々な使われかたを提案しました。